日本の家紋は同じ一族なら大体同じなので、暴れん坊将軍も水戸黄門も(両方とも、もちろん徳川家)ほとんど同じ三つ葉葵ですが、紋章(coat of arms)の場合、個人の識別はたいへん大事です。
たとえば父親と息子がいて父がオリジナルの紋章を持っているとき、息子の紋章がまったく同じではいけないのでそちらには盾に縁取りをしたり、レイブル等のしるしをつけたりします。
逆にいえば、オリジナル紋章の持ち主と、オリジナルに縁取りのある紋章の持ち主は、親子か主従か、という密接な関係にあると判断できます。
盾の外には、個人の職業(国王、宰相など)や功績を示すアクセサリをいろいろとつけます。アクセサリつきのものを特に大紋章(achievement)というそうです。 以下はロト編登場の三人の勇者のために、いろいろとアクセサリをつけて製作した大紋章です。アクセサリ類がちょっと少なめなもの(兜だけ、とか)は、中紋章と呼ぶこともあるようです。
Roto, the Hero
(Dragon Quest 3)
青の地にスプレッドラーミア金の縁取り
アクセサリとしてロトの兜、マント、ロトの剣
King of Rolesia
(Aleph, the Dragonslayer) (Dragon Quest 1)
青の地にスプレッドラーミア金の縁取り
アクセサリとして王冠、ロトの剣、マント、支えとして二頭の竜
Prince of Rolesia
(Dragon Quest 2)
青の地にスプレッドラーミア金の縁取り、銀のレイブル重ね
アクセサリとしてロトの兜、マント、稲妻の剣
実は紋章(coat of arms)には、めったに武器は描かれないようですが、RPGではお約束じゃないですか。それぞれ関係の深い武器を(むりやりに)配してみました。
ちなみにマントというのは、”激しい戦闘でずたずたになった状態”で描かれるので、巨大リボンのように見えます。
それから、盾の上に配置する兜には、いろいろと決まりがあり、また兜のうえに兜かざりもあったりするのですが、RPGのアイテムと整合させるのは難しすぎて、すっぱりあきらめました。